第6回:発表会の役員、実は楽しいらしいです

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こんにちは、ナツキバレエアカデミー代表の秋山夏紀です。

今日は役員の話をします。これ、すっごく不安そうな顔して聞かれるんですよね。最近のママたちはみんな仕事をしているので、変に引き受けちゃって、やりきれなくて、自分もキャパオーバーになっちゃったら——みたいな、ぐじゃぐじゃした不安を抱えていらっしゃる。

よくある質問のページにも少し書いていますが、もっと踏み込んでお話しさせてください。

まず、大前提

通常時の役員は、ありません。 役員をお願いするのは2年に1度の発表会のときだけです。

そして全員強制ではありません。

3段階のアンケート

最初に「役員をやっていただけますか? 無理ですか?」というアンケートを取らせてもらっています。

無理な人は完全に「無理」のところに丸をつけたら、その人にはお願いをしません。 これは絶対です。

やれる方にも温度感があるので、選択肢は3段階あります。

  1. 当日の日曜日だけならやれます
  2. 前日・当日(土日)ならやれます
  3. 全部できます(大役もOK)

100名生徒がいたら、だいたい50人くらいにお願いしている感じです。半分の方にご協力いただいています。

拒否する権利は絶対に置いておく

拒否する権利って絶対に大事だと思っているんです。 引っ込み思案だから無理とか、体が弱いから無理とか、介護があるとか、フルタイムで仕事してるとか——そういう方が半分精神を病みながらやらなきゃいけないなんてことは、うちではありません。

楽しいからってみんながみんなやりたいわけじゃないですから。無理っていう人もちゃんと堂々と言ってもらえる運営は大事ですよね。

でも「楽しかった」って言ってもらえる

ここがすごく面白いんです。

発表会が2回目、3回目以降の親御さんは、「役員が楽しかった」って口々に言ってくださるんです。

「全然やります」って言ってくれるので、「え、なんとかさんってごめんなさい、お仕事されてなかったでしたっけ?」って私が逆に聞くくらい。

そしたら「すごい楽しかったんで。3人の役員のうちこの日は1人抜けちゃうけど2人でカバーするとか、人とのつながりができたから別に困んなかったです。うちの夫もやるって言ってます」って。上級生のご家庭ほど、そうなんですよね。

なぜ楽しいのか—その1:当日の感動が違う

役員をやらない方は、送迎をして本番を迎える。「あぁ、我が子頑張ってるなー!」っていう感じ。

でも役員をして付き合っていると、子供がだんだんレベルアップしていく姿を段階的に見ていくんです。あそこがいつも音に遅れちゃってたけど間に合った。あそこの演技がみんなが先生に叱られてたけど当日大成功した。子供の課題にかなり突っ込んでそばにいる状況が増えるから、当日の感動がひとしおだと言ってくださいました。

本番は役員さんは顔がぐしゃぐしゃになるほど泣いて下さってます笑 積み重なった熱量が違うんです。

なぜ楽しいのか—その2:横のつながり

役員をやらないと、送迎だけで終わって、横のお母さんたちとのつながりが今ってほとんどできないんですね。

でも役員をすると、何々ちゃんのママから下の名前で呼ぶようになったり。待ち時間にお菓子食べたり、仲良くなったり、家族の悩みを言ったり。お友達関係ができる。それが「楽しい」の理由だそうです。

同調圧力は作らない

ただし、私がすごく気をつけていることがあります。

むやみやたらに「全部来なきゃいけない」っていう空気感を作らないこと。日本人って同調圧力がきつかったりしますから。

だからLINEグループは最小限の連絡にしてください、そして発表会と同時に解散してくださいって、最初にお願いしています。いらないリハーサル時に集まらなくていい係もありますし、「先生しつこい」って言われるくらい、最小限にする努力をみんなでしてくださいって繰り返しています。

「あの人いつも来ないよね」みたいにやらないようにお願いします、と。空気作りって大事なんですよね、特に女同士は。

役員をした人がいい思いをする仕組み

本番の日、自分の子供の踊りの部分は絶対に客席で座れるように予定を組んでいます。席まで確保しています。うちは結構満席になっちゃうので、役員さんがギリギリまで子供のお世話して休憩時間に客席に飛び込んだら席がないじゃん、とならないように。

役員席をテープで囲んで、役員をした方がむしろいい思いをする。そういうシステムにさせてもらっています。

ブルーのスタッフTシャツをこちらで用意して、お揃いで着てもらう。お弁当も用意する。当日私が頭を下げて回る。(これは人として当たり前ですが)

私の子供時代への挑戦

私がいたところでは、役員さんたちがさらにまたお金を集めて先生へのケータリングサービスをし、遠慮して舞台袖から子供の演技を見たり。もっと最悪だと受付にいなきゃいけなくて、客席にすら入れなかったり。主役をやった子のお母さんが会長をやるシステムだから、我が子が主役なのに全く本番を見れないとか。

逆だろうって子供の頃からずっと思っていたんです。先生が犠牲を払いなよ、知恵を搾りなよ、本番は役員をやってくれた方こそ必ず席で我が子を観れるように作れよ、それがあなたの仕事だろって。

当初、「綺麗事だ」ってみんなに馬鹿にされました。安くやって豪華にやって、お母さん役員さん達が本番を客席から見れる——何言ってんの、若いから綺麗事言ってってよく言われた。

でも心を同じくしてくれる人たちの協力のもと、今はそれが実現できています。

卒業生たちが帰ってくる

最近もっといいことがあって、小・中学生までやっていたけど辞めたっていう卒業生たちが、うん十人当日集まってくれるんですね。サポートに。

お給料を渡そうとしたら「先生、こんなの受け取れない。先生への恩返しのために集まったんだから」って言ってくれて。

卒業生の子たちが小さい子のそばにいて、「ママたちは客席行ってください、私たちが見てますから」ってやってくれる。安全面でも楽屋が空になることがなく、防犯上も万全。

ある保護者の方が言ってくださいました。「辞めた子たちがこんなに気を利かせて立派なお姉さんになっている。歩く広告塔じゃないですか、先生」って。

楽しいって言ってもらえること。それが私にとって、これ以上ない褒め言葉です。

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